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海洋教育促進研究室

海洋教育促進研究室

小中高の教育実践を通じて海洋リテラシー向上を支援

日本は四方を海に囲まれ、長い海岸線に沿って都市や町村が形成されています。私たちは海からさまざまな恩恵を受け、海洋との深い係わり合いの中で社会、経済、文化を築いてきました。海洋基本法はその第28条において「海洋に関する教育の推進」と「海洋に関する政策課題に的確に対応するために必要な知識及び能力を有する人材の育成」を掲げています。海洋教育促進研究センターは、この法的根拠と趣旨を受けて、海に親しみ、海を知り、海を守り、海を活用する教育を初等中等教育において推進する日本で最初の研究・実践センターで、その活動を支援するために研究科内に海洋教育促進研究室が置かれました。

一貫した海洋教育の確立

日本は海洋との深いかかわりを持ちながら、学習指導要領には海についての記述がないなど、現状では「海洋教育」と呼べるものが存在しません。また、安全面の理由などから臨海学校が行われなくなっており、海についての学習機会が少ないのが現状です。日本が海洋と共存しながらより豊かな社会を築くために、小学校から大学・大学院までの一貫した海洋教育の確立を目指し、海洋教育のカリキュラムを開発し、教師の育成・研修を支援するとともに、実践校ネットワークのハブとなります。

海洋教育を担う教師の要請・研修

海洋教育を実践するためには、それを担当する教師の育成と研修が不可欠で、教職課程や現役教師の研修の場で、海について学ぶ機会を設ける必要があります。カリキュラムの開発研究を通じて教師育成 ・研修を支援するとともに、実践成果の収集や事例集の集積を行い、ワークショップの開催等でフィードバックします。また、教育現場に出向いて海洋教育を教師に代わって行う海洋に関する専門的な知識を有する海洋インタープリターなど、外部人材の育成にも力を入れていきます。

海洋カリキュラムを開発

教育学・教育政策学の専門家と学際的海洋学の専門家が融合して取り組むユニークな組織形態です。海洋学が持つ科学や工学、水産、法学などの豊富な教育コンテンツと、教育学が持つカリキュラム開発や教師育成の方法論を融合させ、体系的で一貫性のある海洋教育カリキュラムと学際的教育素材を研究・開発します。また、次の学習指導要領改正に備え、海洋教育のカリキュラムを教育課程に組み入れる提言を行います。


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