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臨床心理学コース 入試関連FAQ

コースの特色

本コースは,流動し続ける新たな時代にふさわしい社会システムを構築するために,科学者- 実践者モデルに基づき,臨床心理学を牽引するリーダー的な存在を育成することを目的としています。具体的には,高度な専門性を備えた臨床心理の実践者を育てると同時に,その上でそうした実践に関わる新たな知を生成する研究者を育てたいと考えています。 そこでは,不登校・ひきこもりなどの心理・行動的諸問題を,広く社会システムとの関係のもとで捉え,その上で臨床心理学的立場からアセスメントして個別支援ができるだけでなく,様々なレベルの予防的・心理教育的な取り組みも推し進められることが重視されます。加えて,実践に関わりながら新たな研究課題を見出し,課題の性質と目的に応じた適切な方法で,エビデンスに基づく実証研究ができることもまた目指します。
 こうした目的のために,これまでも時代に先んじてきた本学の臨床心理学の伝統を継承しつつ,臨床心理学の諸理論,多様な領域における実践技法,および,研究方法をともに学ぶことができる場を提供します。なお,本コースのカリキュラムは,公認心理師,および臨床心理士の資格取得のための要件を満たしています。
 以上を通じて,自らの文化を尊重するローカルな視点をもち,同時に多文化的な視点に開かれたマインドセットと国際性を身につけた人材を育成することを目指します。そうした学びを通じて,新たな時代を切り開いていける臨床心理学の知の専門家を育成することが,本コースの中心的なミッションとなります。

  • 事例検討会の授業
    事例検討会の授業
  • コース主催シンポジウム
    コース主催シンポジウム

コースの内容

臨床心理学コースは以下の3 つの教育研究分野から成り立っています。
 発達臨床心理学は臨床心理学と発達心理学の両方にまたがる学問領域であり,両学問の知見を発展的に融合し,支援の実践に役立てることを目指します。具体的には,生涯発達の視点に基づき,幼児期から高齢期まで様々な年代に現れる心理・行動上の問題をターゲットとした研究を行い,支援プログラムの開発と実践を行います。
 臨床心理システム論では,学校・家庭・職場等の諸社会システムにおいて,臨床実践の説明責任を社会に示し,臨床心理学の実践を社会的専門活動として発展させることを目指します。そのために,適切な実践研究を推進し,臨床心理分野における高度専門職業人の教育訓練を支える知的基盤を形成します。さらに様々な心理的問題について,本人だけでなく社会システムの視点から支援するプログラムの開発を行います。
 臨床心理カリキュラム論では,臨床心理学の教育訓練をより効果的に行う体系的なカリキュラムの開発を目指しています。これまでの臨床心理学的な知を現場との関わりのなかで学び継承することはもちろん,臨床心理学の実践の有効性をより高め,その成果を社会に提示するための臨床心理学研究法の開発と普及を行います。

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