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学校開発政策コース スタッフ紹介 コースのWEBサイト

勝野 正章(かつの まさあき) 教授

学校教育経営(学部担当は「教育実践・政策学コース」)

分権改革と市場原理の導入が進行するなかで,従来の学校管理・運営とは異なる学校経営(ガバナンス)の諸様式が現れはじめています。学校経営研究の課題はまず,国や自治体の政策や制度に強く規定されつつもローカルな関係のなかで生成している,このような学校経営の実態と様式を分析し説明することです。そのうえでさらに学校が教育機関であることに由来する固有の経営論理を改めて析出していくこと,学校経営過程の組み換えを志向する教職員をはじめとする学校当事者とともに実践的・開発的・共同的研究を進めていくことを目指しています。さしあたって現在,次のような研究テーマに取り組んでいます。
 ●民主主義と協働の原理に基づく学校づくり
 ●学校における成果主義の受容と変容
 ●教職員の同僚性と教育専門職としての成長

代表著書:

  • 『教育課程改革と教師の専門職性』(訳書,学文社,1998)
  • Education in Japan(Springer, 2019)Co-editior
  • 『新訂 教育行政と学校経営』(共著,放送大学教育振興会,2020)
  • Teacher Evaluation Policies and Practices in Japan(Routledge, 2016)

村上 祐介(むらかみ ゆうすけ) 教授

教育政策研究(学部担当は「教育実践・政策学コース」)

現代民主政治における教育政策・行政は高度な専門性が求められる一方で,政治家や市民による民主的統制も必要とされています。しかし,この二つの要素は両立しがたい側面があり,どのように両者の調和を図るかが問われています。こうした観点から,戦後日本の教育行政の特質を検討すると同時に,民主的統制と専門性の在り方が教育政策に与える影響を分析しています。

また,政治が教育に与える影響,また教育が(将来の)政治に与える影響についても関心があります。最近は,国際比較調査のデータなどを用いて,どのような条件で教育への政治的統制が強まるのか(あるいは弱まるのか),またそうした政治的統制のありようが教育政策や実践にいかなる影響を及ぼすのかについて実証的な分析・検討をおこなっています。

代表著書:

  • 『教育行政の政治学―教育委員会制度の実態と改革に関する実証的研究』(単著,木鐸社,2011)
  • 『教育政策・行政の考え方』(共著,有斐閣,2020)
  • 『新訂 教育行政と学校経営』(共著,放送大学教育振興会,2020)
  • 『改訂版 教育の行政・政治・経営』(分担執筆,放送大学教育振興会,2023)

橋野 晶寛(はしの あきひろ)准教授

教育政策研究(学部担当は「教育実践・政策学コース」)

教育行財政および教育政策の政治的・経済的側面を研究対象としています。教育という営みに対して社会から課せられる要求や目標は無限にある一方で、その実現のための資源(予算、人員、時間)は有限でしかありません。その資源の有限性・希少性ゆえに、必然的に、政策の決定・実施プロセスにおいて民主性、効率性が要求されることになります。こうした民主的かつ効率的な政策がどのような仕組みの下で達成されうるのか、そもそも民主性や効率性を教育分野においてどのように捉え、そしてどのように測るのかといった問題意識の下で、理論的・実証的研究に取り組んでいます。
 また、所謂「エビデンスに基づいた政策(形成)」についても強い関心を持っており、政策評価の手法の検討のみならず、政策・政治過程における研究(者)の影響・役割についても考察を進めています。

代表著書:

  • 『現代の教育費をめぐる政治と政策』(単著、大学教育出版、2016)
  • 『教育政策・行政の考え方』(共著、有斐閣、2020)
  • 『教員の職場適応と職能形成―教員縦断調査の分析とフィードバック』(分担執筆,ジアース教育新社,2021)
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